「3日以上排便が無い状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」
これが大まかな便秘の定義といったところでしょうか。
東洋医学でも同じように定義されています。
当店でもやはりご相談の約3割を占めるほどのポピュラーな疾患です。
お医者さんで貰った下剤を長年飲んでいるけど、量を増やさないと出なくなった。
下剤を飲むとお腹が痛くなって逆に下痢しちゃう。
といったご相談がとても多く寄せられます。
便が詰まる→下剤を使う→また便が詰まる→また下剤を使うの繰り返しじゃないですか?
便を溜め込むとこんなデメリットが・・・
・お腹の張りや食欲不振
・吐き気やめまい
・糖尿病や高血圧、大腸がんなどのリスク増
・ニキビや吹き出物などの肌荒れ
今よりほんの少しでも改善出来ればって思われる方は是非読んでみて下さいね。
便秘と言ってもいくつかのタイプがあるので、自分がどこに当てはまるのかを知った上で
改善策を探っていきましょう。
Aタイプ
●口が渇いたり、口の中が苦い
●大便が臭い
●食欲旺盛
●揚げ物や脂っこいものが好き
●小便の色が濃い
●舌が赤くて苔が黄色い
イメージ的にはこんな感じかなぁ・・
夜更かしをしがちで、辛い物や脂っこい物、お酒など暴飲暴食するタイプ。
こんなタイプの便秘の原因は
・水分摂取が足りていない
・野菜不足
・不規則な生活
なので、便秘を改善するには
・水分を多めに摂る(ただし冷たい水ではなく常温の水や白湯)
・野菜を多めに摂る(ただし生野菜は体を冷やすので温野菜など熱調理した野菜)
・睡眠を十分確保する
などを実践してみてください。
便が出るには食物繊維はもちろん大事だけど、水分や油分が足りていないと
便が乾燥して出にくくなるので、オリーブオイルやごま油なども適度に摂りましょう。
えっ?漢方の話じゃないの?
って思ってるアナタ。お薬の前にまず自分で改善出来る事をしてみてください。
必ず良い結果が出ますから!
強いて言えばこのAタイプは典型的な「防風通聖散証」の方なので
お近くの漢方薬局で相談してみてくださいね。
また、ウサギの糞のようなコロコロ便タイプの方は「麻子仁丸」や「潤腸湯」をどうぞ。
Bタイプ
●ゲップが出る
●お腹が張る
●憂鬱な気分になったり不安になったりする
●イライラしやすい
イメージ的にはこんな感じかなぁ
こんなタイプの方の便秘の原因は心配事があったりストレスなどの情緒的問題です。
気分的に不安定だったり、悩み事があったりしませんか?
一日中デスクワークだったり運動不足だったりしませんか?
なので、便秘を改善するにはリラックスする時間を増やしたり適度な運動をしましょう。
柑橘系などの香りの良い食材を多めに摂ると良いかもしれません。
漢方では逍遥散や大柴胡湯などを使う場合があります。
Cタイプ
●胃やお腹が痛くなりやすい
●寒がり・冷え症
●低体温
●冷たいものより温かいものが食べたい
●疲れやすい
●顔色が青白い
●めまいや立ち眩くらみがする
●最初は堅い便が出るが続いて下痢便が出る
女性に一番多いタイプの便秘です。
イメージ的にはこんな感じかなぁ
こんなタイプの方の便秘の原因は
・冷たい物を摂りすぎて胃腸が冷えている
・不規則な食事
・疲れやストレス
・夜更かしで睡眠不足
などが考えられます。
胃腸が冷えているだけでなく、身体全体が冷えている事も便秘の大きな原因です。
なので、便秘を改善するには
・冷たいもの(生野菜サラダや冷たいビール)を控えて温かいものを摂る
・胃腸の働きを良くするものを摂る
(米・ショウガ・山芋・サツマイモ・海老・羊肉・ニンニク・かぼちゃ・なつめ)
・充分に睡眠をとる
基本的に下剤は体や胃腸を冷やすタイプのものが多いので
冷えが原因のタイプの便秘に冷やす下剤を使い続けても胃腸がさらに冷えて
悪化するばかりですので、このタイプの方は下剤を使うのに注意が必要です。
漢方では大建中湯や補中益気湯が良いかもしれませんね。
以上、便秘を改善する方法は誰でも実践できる簡単な事です。
「胃腸を冷やさない」とか「規則正しい生活をする」ですもんね。
でも、簡単なようで分かっているようで意外と出来ないんです(笑)
私もSNSで「冷たいものは摂りすぎないように」とか「睡眠は大事!」なんて言ってますが
実際は真逆。
仕事終わったらキンキンに冷えたビールを毎日飲むし、動画見過ぎていつも夜更かし。
でもそんな生活を続けてると明らかに体調悪くなりますもんね。
そして「これじゃマズい」と思って、お酒を減らして早寝すると調子が戻る。
だから、やっぱり自分で出来る毎日の生活を見直すことで、時間は少し掛かりますが
便秘も必ず改善できるのです!
例え便が出なくても、毎朝トイレに行ってみるという習慣づけも忘れずに!
下剤や漢方に頼る前に、まずは「小さな事からコツコツと」を合言葉に
快便生活を目指しましょう(^O^)/
0コメント